中華風シンボル龍のある公園「Cong Vien Thang Long(九龍公園)」
チョロン地区にある小さな公園。この公園の周りは道路で囲まれており、沢山のバイクがけたたましく走っています。
そんな小さい一角の場所を有効に使われることで完成したのがこの公園です。今では、市民のいこいの場として利用されています。辺り一面に自然が広がり、心が落ち着くと同時に、現地の人の「素」の姿を見ることができます。
また、池にある龍はチョロン地区のシンボルともされています。この龍から連想されるものは中国。そしてチョロン地区といえば、中国からやってきた沢山の華人たち。この龍がシンボルとして存在するのは、チョロン地区に何十万人と住む華人を暗に象徴してのことなのかもしれませんね。
公園名 | Cong Vien Thang Long(九龍公園) |
住所 | Ngô Nhân Tịnh, 2, 6, Hồ Chí Minh, Vietnam![]() |
トイレ | なし |
※当記事は、2017年12月現在の情報に基づいており、現在では異なる場合がございます。
ホーチミン市・チョロン地区情報サイト「チョロンGO」
http://cholon.vietnhat.tv/
ベトナム最大の中華街「チョロン地区」情報発信サイト。ホーチミン市の5区に点在する中華料理店やベトナム料理店、喫茶店、美容エステ、雑貨店、漢方薬局、カラオケなどチャイナタウンならでは情報を発信!
公園内
地元の方にとっては憩いの場所とされているこの公園にはチョロン地区のシンボルである龍が大きく飾られています。そのためか、待ち合わせの場所としても利用されます。公園の大きさは、外周りを歩いて5分で1周できるくらいなので、比較的小さいです。
外回りは全て道路で囲まれているので、外回りを歩いているとけたたましいバイクとクラクションの音が響きます。しかしいったん公園内に入れば、自然の木々がその音を遮ってくれるからでしょうか、とても静かに過ごすことができます。現地の方がお昼間から熟睡している姿を見ることができました。
ハンモックでの昼寝が気持ちよさそうです。寝ている方々の姿が目立ちますね。まさに現地の方たちの「素」の姿ではないかと思います。
現地の方の、色んな顔をみることができますね。みな気ままに、のんびりと暮らしています。なんだか僕も肩の力が抜けました。すでにたくさんのビルが乱立し、見渡す限りの一面が人工物でしめられる発展した都市ホー・チミンですが、ここでは自然のなかでたそがれることができる貴重な場所です。建設ラッシュが進む中、この公園にはなんとかこれからも残っていってほしいものです。
また、こちらの公園のオブジェはすべて中華風です。なぜベトナムで中華風?と思う方もいらしゃるかもしれませんが、その原因はおそらくチョロン地区に住む華人によるものなのではないかと思います。
実は、チョロン地区と華人には切っても切れない長い縁があります。大昔に中国から3000人ほどの人々が船に乗ってベトナムへ亡命に来たのですが、ベトナムはそれを許可し、たくさんの中国人がベトナムの南部に住むようになりました。
それからさらに長い年月が経ち、ベトナムへ亡命した中国人の子孫は、ベトナム内でさえも場所を追われることとなります。それから紆余曲折あり、現在ではチョロン地区を彼らの活動の中心とし、その子孫が生活しているのです。また華人ですが、外国の国籍をとった中国人のことを「華人」と呼びます。
現在チョロン地区にはすでに何十万人もの華人が生活をしており、その影響がこの公園にも現れているのかもしれません。
そして、なぜかベトナムの公園って、たくさんのスポーツ器具が置いてあるんですよね。
僕もちょっとだけ使ってみましたが、この炎天下での運動は熱中症一直線です。また、ベトナムではたまに公園でヨガや拳法のようなものをしているところを見かけます。こちらの公園は健康を維持するための場所としても機能も担っているようです。
そして、この公園を囲うように黄色い屋台が目立ちます。
このようなお菓子がたくさん売られています。
これはベトナム在住の方なら知っておられるかと思いますが月餅(げっぺい)といいます。旧暦の 8月15日の中秋節の時期には、親戚、友人、家族で集まり、月を見ながらこの菓子を食べる風習があります。現在では、中秋節に親しい方やお世話になっている方に送るのが一般的な風習となっています。
僕がこの公園に行ったのが9月前半だったので時期的にぴったりでした。これ以外の期間ではこの屋台はおそらく無いかもしれません。
さっそく一つ購入しました。1コ70,000ドン(約350円)でした。いただきます。
クリの味がしますね。これは好みが別れます。ちなみに僕は無理でした...。笑
ちなみに中秋節に月餅を食べる習俗が出現したのは大昔の中国とされています。この中国発祥の月餅の屋台は、中華系のオブジェクトで占められた公園を囲うかのように設置されています。心なしか、何かしらの関係があるような気がしてしまいます。
華人は「影の東南アジアの支配者」と言われるほどの商才を持っていますが、強制的な居住地の移動などが華人にそのような能力を否が応でも生み出させたのかもしれません。「中国発祥のお菓子である月餅のベトナムでの大繁盛」、「チョロン地区に住む数十万人の華人」、「中華系のオブジェクトで占められた公園」、「そしてその公園を取り巻く月餅の屋台」。なんだかこの公園一体を散策するだけで華人の息吹を感じられたような気がしました。
ということでチョロンの公園「Cong Vien Thang Long」の紹介でした。まちなかに突然あらわれる自然公園です。現地の人ののんびりした過ごし方や、公園のオブジェクトがちょっと特徴的でしたよね。体いっぱいにベトナムの空気を感じ取ることができました。
もしも近くにくることがあれば、一度訪れてみてはいかがでしょうか?
公園名 | Cong Vien Thang Long(九龍公園) |
住所 | Ngô Nhân Tịnh, 2, 6, Hồ Chí Minh, Vietnam![]() |
トイレ | なし |
※当記事は、2017年12月現在の情報に基づいており、現在では異なる場合がございます。
この記事を書いた人

田中さん(20歳)伊豆半島出身
ベトナムにてインターン中の大学生
見たこと感じたことを正直に書きます。
ブログ:http://tantan1048.hamazo.tv/
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