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この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

カテゴリー │お寺

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

 店舗名  三山會館(タムソン會館)
 住所  118 D Trieu Quang Phuc Cholon, Ho Chi Minhこの世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」 
 営業時間  7:00~17:00
 定休日  なし
 使える言語  ベトナム語
 トイレ  有り

※当記事は、2017年9月現在の情報に基づいており、現在では異なる場合がございます。

ホーチミンのチョロン地区、別名チャイナタウン。ここには7つの歴史的寺院があり、チョロン地区の代表的な観光地のひとつとされています。

なんでチョロン地区にチャイナタウンがあるの?という疑問に対しては、チョロン地区の歴史的背景をさかのぼることですんなりと理解することができます。現在ホーチミンには50万人ほどの華人が住んでいると言われていますが、実は華人とベトナムには切っても切れない縁が存在していているのです。その歴史は17世紀末にまでおよびます。

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

17世紀末、中国の滅亡した王朝「明朝」の臣下が船に乗ってベトナムへ亡命を求めました。その人数は3000人ほどとされており、ベトナムの半独立国家「広南国」がそれを受領したことが、華人とベトナムの結びつきの始まりとされています。

そして時は経ち1778年、ビエンホア(ベトナムドンナイ省)の華人が西南朝(1778年から1802年までベトナムに存在した王朝)からの攻撃によって国内で難民となり、チョロン地区を自らの居住地として住み始めることを迫られました。これがチョロン地区にチャイナタウンが生まれたきっかけと考えられます。

そこからさらに時は経ち、1975年をまたぐころにはすでにチョロン地区に70万人の華人が住んでいたと言われています。当時、ベトナム南部には120万人の華人が住んでいたことを踏まえると、およそ58%の華人が限られたチョロン地区に住んでいたことになります。そのため、華人にとってチョロン地区とは、長い間の住居地としての役割をはたす歴史深き大切な地であることをお分かりいただけるかと思います。この歴史的背景からか、チョロン地区を歩いていると、華人の方々の歴史的痕跡がいたる場所に残されていることに気づくことができます。

ベトナムと中国がミックスされた独特な雰囲気こそが、ここチョロン地区の最大の魅力とも言われているんですね。

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

そして今回ご紹介するものが、上記のような歴史的背景によって作られた建造物である「寺院」。この寺院が建てられた目的は、もちろん寺院本来の目的として、礼拝の対象を祀るためです。しかし、それだけではありません。

寺院は華人同士の集会所としての機能もはたされていたのです。華人たちの出身はさまざまで、多様性に満ちています。そのため、この多様性を維持するためにも、寺院という集会場を介することによってコミュニティー関係を保っていたのです。

また、寺院に訪れたのであれば気づくと思いますが、どの寺院にも併設の学校を見かけます。寺院の前面の庭では学生たちが元気よく運動をしていますよ。

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

華人たちは、コミュニティーの場として様々な華人の集まる寺院そのそばに、あえて学校をつくりました。子供を通わせる際の利便性や安全を確保を考慮してのことかもしれません。また、お賽銭箱のお金は、どうしてもお金がなくて学校に通えない子供や貧困にあえぐ方々のためにつかわれます。僕がこの寺院を作ったすべての目的を知ったとき、その綿密に組まれた計画に驚きました。さすがは「東洋のユダヤ人」と評される華人ですね。

チョロン地区にある寺院は全部で7つですが、華人たちの壮絶な歴史を踏まえた上で見に行くと、その強烈な意思や思いを感じ取ることができるかもしれません。

それでは、今回はそのうちの1つ、「三山會館(タムソン會館)」をご紹介します。


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外観

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

チョロン地区には7つの中華系寺院がありますが、どうやら外観が一周り違います。ピンクというか朱色で一面が覆われています。なお、数ある人の中でも少々地味らしく、ガイドブックにはほとんど載っていません。

この寺院は1839年に華僑によって建てられました。福建省の出身者によって建てられています。かなり歴史が長いですね。なお、福建省の人々に建てられる建物って、たいてい直線的なんです。そのためか、かなりカクカクした寺院となっています。

ここでは、安産祈願などの参拝者が多く見受けられます。

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

特にこの目立つ色合いのせいで、「見つからない!」っていうことはほとんどないと思います。また、チョロン地区の街並みから突然このような朱色の中華風の建物が目に入るとかなり異質に見えるかと思います。

なお、トイレはありませんでした。それから、【無料Wi-Fi】もありません。また、寺院の中の方はベトナム語しか通じませんのでお気をつけください。

内観

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

寺院内は赤をベースに構成されています。差し込む光がその赤い壁に反射して輝いていました。また、チャイナタウンの寺院でよく見かける、たくさんの線香の煙の光景も圧巻でした。

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

こちらの寺院には数々の神様がいらっしゃいます。ただし、メインは天后聖母(媽祖)です。この神を祀る寺院はチャイナタウンにはたくさんあり、例えば「穗城會館(ティエンハウ宮)」や「溫陵會館(オンラン会館)」などがあります。天后聖母(媽祖)について詳しく書かれた記事はこちらを御覧ください。




こちらには玉皇大帝(ぎょくこうたいてい)が祀られています。以下の写真です。

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

玉帝とは中国の宗教における事実上の最高神です。全ての支配者と言われ、その範囲は天界から地底にまでおよびます。現在でも信者からはかなり崇拝されていまして、東南アジアの華僑や、民間信仰では最高の神とみなされています。

ただし、この宗教での最高神は時代ごとに変わっているようです。なお、玉皇大帝が最高神とみなされたのは宋の時代です。年齢は130億歳とのことです。

他には城隍神(じょうこうしん)もいらしゃいます。以下の写真です。

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

城隍神は土地の守護神とされています。別名は福徳正神もしくは土地公です。

土地の神といっても1人だけではありません。というのも、神の守護する「場所」によってその土地神の階級が異なります。例えば府、州、県の順に地位が高いとされています。なお、最も地位の高い場所が都です。そしえその都の神が城隍神です。

土地の神とは、その土地に縁を持っている人物が死ぬ前の功績により、玉皇上帝らに任命されると言い伝えられています。土地の神の信仰が始まったのは2000年近く前とされ、それ以来では災厄が起こるたびに祈りを捧げられる対象とされてきました。

また、面白いことに、土地の神にも昇進や降格という制度が存在し、その功績次第でより高い地位となったり、反対に低い地位の神にされたりすると言われています。神の世界も大変ですね。

また、他にも安産の女神、「註生娘娘」や、学業成就の神である「文昌帝君」、そして厄除けの神である「太歳爺爺」などもいます。本当にたくさんの神様がいることがこの寺院の特徴です。

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」
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この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」
この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

光の差し込む赤い部屋の中で、心ゆくまで華人の神を見て周るのも悪くない旅程ですよね。また、この寺院の祀る対象であるメインの天后聖母(媽祖)ですが、他のチョロン地区の寺院にもいくつか祀られています。他の寺院とこの寺院でも祀られ方にどのような違いがあるのか?というところに着眼しながら周るとさらに楽しくなるかと思います。

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」

 店舗名  三山會館(タムソン會館)
 住所  118 D Trieu Quang Phuc Cholon, Ho Chi Minhこの世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」 
 営業時間  7:00~17:00
 定休日  なし
 使える言語  ベトナム語
 トイレ  有り

※当記事は、2017年9月現在の情報に基づいており、現在では異なる場合がございます。



この記事を書いた人

この世の頂点の神に会う「三山會館(タムソン會館)」
  田中さん(20歳)伊豆半島出身
  ベトナムにてインターン中の大学生
  旅が好き!
  ブログ:http://tantan1048.hamazo.tv/




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